いわなみ家の話
第40話
「リビングが片付く時」
先日、友人から雑誌「天然生活」をもらった。
10月号の特集は「収納にひと工夫ある家」とだけあって、日々の道具を、竹やアイアン(鉄)のバスケットにうまく収納する例を写真とともに紹介。
茶色やシルバーで統一されたリビングにキッチン。
ほほぅ、素敵~。
はぁ、理想~。
と、ページを進めていく手が早まる。
「こんなの出来っこない!ありえなーい」
バタンと雑誌を閉じて、我が家のリビングと台所を見回してみた。
「さわるな」の注意書きのある制作中のレゴ、「見ないで」の注意書きのある私への誕生日プレゼントと思われる折り紙。靴下片一方だけ。国語三(下)、自由帳。
娘らのせいばかりにもできない。
製粉業者への注文付箋、明日のラインナップ予定メモ(冷蔵庫)、各種小麦粉、乾燥中で広げたままのタッパー。
体温計、部屋干しハンガー、ついに夏を越してしまった石油ストーブ。
生活感がないどころか、生活感しかない。
以前、とある雑誌社から取材を受けたとき、カメラマンに、ありとあらゆるリビングのこういうものを、取り払われた。
おかげで、掲載された1枚は、「完璧にリフォームされた古民家のリビングでくつろぐおしゃれ夫妻」になったけど。
あの1枚やこの1枚は、ほんとうのリビングの姿じゃないことを知っている・・(笑)
最近は、パン屋(日曜日と火曜日)のあとに、私や古民家に興味があって訪れる方がちらほら。
「どうやってお店はじめたんですか?」
「工房を見せてもらっていいですか?」
「古民家に興味があって・・」
工房見学ノープロブレム!
ありのー、ままのー、でよければ。
ただし、午後2時は睡魔がやってきまして、ワタシは機能不全となります。
よろしくご理解ください..zzZZ