「作文推敲」

いわなみ家の話

第133話

「作文推敲」

・1位になれるとは思ってなかったので1位になれてうれしかったです→(同じ表現を2回…)

・前日は雨で延期になって残念でしたが、当日は雨があがって良かったです→(いや当たり前やがな…)

・今後は何事にも全力でがんばりたいと思いたいと思います→(思いたいと思いますぅ?明らかな字数かせぎ…)

 

トホホな作文をもう原稿用紙にびっしりと書きあげてしまっている長女小6。

いや、どんな大作家先生でもいきなり原稿用紙に清書せんでしょう。

「いちばん書きたいことはなぁに?」

と声色を優しさマックスにしてたずねると

「クラスのみんなの声援が聞こえて力が出た。あと、(わたしはリレーの選手じゃなかったけど)リレーの選手にもわたしたちの応援が効いて優勝したんだと思う!」

うん、それ!それを書けばいいんでしょうに~

タイトルは「声援の力」にするのね。

はい、書き直そうね~。

でも書き直したくないそうだ。

原稿用紙2ページ、ケシゴムで消すのはめんどうくさいと。字数を調整してたのに、全部くるっちゃう、と。

小学生の作文における鬼門を見た気がした。消すのがめんどい。わかるぞ!

わたしのPCでWordを開き、原稿用紙の設定にしてタイピングさせたら、書いては消して、そして書いて。スラスラと進むではあーりませんか。

センセ、作文の推敲にはタブレットPCです。ぜひ導入を。

今年で小学校を卒業の長女。3年生のころから、ほぼ全行事でコロナの打撃を受けました。

青空のもと、1メートル間隔で座り、マスク着用で運動会をしたのは今思い返しても異様な光景だったなぁ。

ペットボトルに小石を入れて、それをジャラジャラ振るのが「応援」と定められていました…

「声援の力」、やっと感じられてよかったね!ところで作文できたんかぃ

 

 

「接客のだいご味」

いわなみ家の話

第132話

「接客のだいご味」

先日のパン屋営業をもちまして、北里、津田、渋沢の三氏が初めて一同に会しました。

新紙幣導入から約2か月、レアキャラ渋沢さんにやっとお会いすることができました。

お客様におかれましては、このキャッシュレス時代に、ニコニコ現金払いへのご協力ありがとうございます。

 

最近のコンビニの若者店員がおもしろいのでエピソードを3つ。

 

①私「あったかいカフェオレをください」

店員「かしこまりました。アイスのホットカフェオレМサイズでよろしいですか?」

私、店員「……」店員「アイスのホットって、ねぇ(笑)」

自分でつっこんじゃうところがかわいいローソンの女の子。

 

②私「国産牛のコロッケください」

店員「少々おまちください(ガラスケースからコロッケを取り出す)っとっとと!」

手元が狂って、手乗りインコならぬ手乗りトングになっとるがな!ここは笑うべきか?

店員「店長ぉ~、取ってくださいよぉ、トング」

店長「んもぉ~」

緊張でトングは飛んだがコロッケは死守したセブンイレブンの男の子。それにしても店長と仲いいね。親子経営かい。

 

③雨の日のレジおわりに

店員「今日は神社のおまつり、やるんすかねぇ(唐突!)」

私「だからぁ、雨だもんねぇ」

この返しができるようになった私も会津人が板についたもんでしょ。

(「だからぁ」は、相手の話に同意する相づち用語)

お客様とのフランクな対話をこころがけているローソンの男の子。

 

おそらくは初めての労働経験、コンビニでのアルバイト。いいねいいね、とおばちゃんは思いました。

 

さて、うちの店でも2,3エピソードが。

【マロングラッセのバトン】バトンとは、パン屋さんでよく使われる言葉で、棒状(かけっこのバトン)のパン。

【カレーのフガス】フガスもよくパン屋さんで使われる、フランス語で「葉っぱ」の意味。

【ベーコンエピ】エピはフランス語で、稲穂の意味。

 

お客さん「この、マロングラッセのバトル1本ください」

戦わないでね~。

お客さん「前回いただいたカレーのカフカ、おいしかったわぁ」

ハルキストでいらっしゃる?

お客さん「ベーコンエビもらおうかしら」

エビは入ってないですが、ベーコンは入ってますよ~。

バトルでもカフカでもエビでもOK。私には伝わってます。またのご来店お待ちしています

 

 

 

 

「給食なし47日間」

いわなみ家の話

第131話

「給食なし47日間」

あれは今日から数えて47日ほど前。1学期の終業式の日、娘が給食着を持ち帰ってきました。

「ああ、明日から47日間の夏休みに突入…47回の昼ごはんどうしよう」。家族の昼ごはん作りが10年来苦手です。

普段わたしひとりなら、パンとサラダとチーズとヨーグルトとコーヒーくらいでランチは満足なのですが、育ち盛りキッズはそうもいかず。

夏休み中盤に生まれた母子の絆、名(迷)俳句

「またそうめん?焼きそば飽きた 今日はなに」

「お湯かけて 3分たまには いいじゃない」

自虐的に即席めんを五七五に織りまぜて詠みましたが、実際、ペヤングさんや一平さんには大変お世話になりました。

だってね(これより言い訳始めます)、パン屋の12時台って、ヨーコの手も借りたいくらいの忙しさなんです。生地の仕込みの日も、販売の日も。

「おなかすいたぁ」「暑い~」

これが聞こえてくると軽い動悸がするのは、わたし以外の方も多いのでは?ドキドキ。なんにしよう、なんにしよ~(焦り)

無事?乗り切ったのかは分かりませんが夏休み最終日の今日は…

「わたし昼ごはん作るよ」

と小6長女がクールに決めてくれました。

チキンライスに半熟オムレツのせ。サイコーか!!

親が不足していればその背中を見て育ってくれるんだなと思いました(いいように解釈)。

さて、冒頭の給食着。

「47日もあればアイロンよゆーだよ、ママやりまーす」

と、夏休み初日に宣言していたのですが、まだやってないという始末。

明日は2学期の始業式だよ、おっかさん…

「ママ、給食着どこ?」

「(イラついて)月曜朝までにはやります、やりますってば、アイロン!」

寝不足と疲労に任せて、つい娘に大人げない言葉をぶつけてしまいました。

これはいけない!謝罪は鮮度が命。

すぐに謝りに行くと、給食着にアイロンを当てる娘の姿が…ニンマリ笑って許してくれました。

あー勝手に成長してくれてる(いいように解釈)。

 

 

 

 

 

 

 

「八木沢はパリより暑く」

いわなみ家の話

第130話

「八木沢はパリより暑く」

1枚2枚3枚4枚…夏の怪談ではなく、

ウチの物干しざおになびくパンツの枚数。本日10枚なり。

毎日洗濯機まわしているのになぜにこの数?

台所がとにかく暑い!夏休みの自由研究のタイトルを「紙の構造に迫る」に定めた小6長女が日々煮物をしています。

フキの茎を40分グツグツ、オオバコを50分、バーベキューの翌日は、生ごみからトウモロコシの皮を見つけて「コレ、めっちゃ繊維あるじゃん!」。

植物の繊維が絡まって紙はできているのだね。まだ煮物続けます??

エアコン完備のわたしの城、三畳のパン工房はさぞ涼しいとお思いでしょう?

250度に設定した2台のオーブンから熱風が噴き出すと、一気にエアコンの冷気が温風になります。トホホ。正直、地球に優しくはないパン屋です。

普段、パン生地を発酵させる機械は28~30度に設定していますが、近ごろはこの発酵器の出番なし。節電?発酵器より室温が上回ってますから。

あまり高温で発酵させると小麦の旨味が飛んでしまうので、冷蔵発酵と室温発酵を切り替えつつこの猛暑を乗り切ろうとしています。

娘は煮物のちシャワー。私はパン焼きのちシャワー。パンツが増えるわけです。

子どもたちのアセモが酷くなって皮膚科を受診しました。ドクターヤマグチ曰く「一番の治療法は涼しくすごすことです」。

そうは言ってもねぇ…と43度の車内に乗り込んで皮膚科を後にしました。

今度は家庭菜園のジャガイモで「ポテチ作りたい!」そうです。オーノー。煮物、揚げ物勘弁してくれー

ちなみに、夏休みの課題「17文字で伝える母子の絆」

長女【またそうめん?焼きそば飽きた きょうは何?】

母【お湯かけて 3分 たまにはいいじゃない】

入選狙ってます!

 

 

 

 

 

 

 

 

「プレゼン求む」

いわなみ家の話

第129話

「プレゼン求む」

小6の長女が、夏休みの自由研究で、自宅のフキから繊維を取り出して紙漉きをしてみたいという。

きっかけはマンガ日本の歴史を読んでいて、「清少納言が白い紙をもらってとっても喜んでいたよ」とのこと。ふんふん、殊勝なことだ。ちょうど母も大河ドラマのマヒロちゃん(紫式部)をNHKプラスで追いかけているし、これなら助けになれるワ!

材料もきっかけも、口出しサポーター(私)もばっちり。

だけどウチには「ミキサーがない」「買って」とのこと。

スマホのアプリで楽天ショップに入って、ミキサーを検索してあげて、娘に手渡す。

値段は1000円から15000円まで、機能もクチコミ☆の数もさまざまだ。スクロールしてもしても果てしなく商品は並んでいる。

娘「じゃ、コレ~」

出資者A(父)も出資者B(母)も、さすがにこれでは納得しない。とくにAさんはシビアだ。

A「なぜこの商品がいいのか、どうして必要なのか、プレゼンして」

娘「安いし、☆も、まあまあいいし…」

A「グダグダやん。ほかにも安いのあるよ?」

娘「だってー、ママがこれ良さそうって言ってたからぁ」

B(それを言うな~)

娘「だってー、クチコミとか読んでたら分かんなくなってくるんだもんー」

B「たしかにー。クチコミってホントかどうか分からないしね」

A「パパがクラウドファンディングってやってるの知ってるでしょ?あれ、テキトーなこと言っても相手はお金出して協力してくれんよ。この人がこんな風に言うなら!って思わせなきゃ」

珍しく(!)Aさんと意見の一致をみた…。

私も、自分自身が小学生のころ、「シャープペンシル(振って芯が出るやつ)が欲しい」と親にねだって理由を問われたとき「だってクラスの全員持ってるもん(大ウソ)」とプレゼンして却下された話も娘に披露し、その重要性を説く。

娘「今家にあるやつはぁー、小さくて、紙漉きのとき水入れたらあふれちゃう。それに、自由研究終わったらスムージーとか作れるよ?わたし1000円出すからさー、残りはパパとママ出してくれない?」

これには出資者Aも

「それだよ、それ!そーゆー理由」

スポンサーの心をつかんだよう。

しかし、コツをつかんだ娘

「大容量ハイパワーで取り外しカンタン、お手入れ楽々(サイトの売り文句読む…)、それにコンパクト収納!今ならお得~」

お調子者!(笑)