【5月22日㈰完売しました】
本日完売です。ありがとうございました!
- 山食
- アーモンドトースト
- パンドカンパーニュ
- ノアレザン
- ナッツとチーズのハードパン
- 塩あんこベーグル
- 黒ごまチーズベーグル
- チョコクランベリーベーグル
- ブルーベリーベーグル
- マロングラッセとクリームチーズのくるみパンサンド
- オレンジピールとクリームチーズ
- ショコラおらんじゅ
- マロングラッセのバトン
- チーズとナッツのバトン
- クリームチーズとあまなっとうのバトン
- いわなみ家のグラノーラ
- シリアルフルーツバー
いわなみ家店主が綴る、ひとりパン屋の正直なストーリー
【5月22日㈰完売しました】
本日完売です。ありがとうございました!
いわなみ家の話
第79話
「だって女の子だもん」
「しきゅうないでらんしとせいしがであわなければ、しきゅうないのまくがはがれおちる。これが生理」
な、な、何を読んでるの?
朝からたじろぐ母。
小4の長女は本の虫で、新聞、雑誌、絵本…そこらに転がっている文字なら何でもむさぼります。
唯川恵や山本文緒まで読もうとするから、こちらも、おちおち恋愛小説を開けません(この前は朝井リョウをかじろうとしていた)。
声に出して読んでいたのは「学校では教えてくれない大切なコト(4)ステキになりたい(旺文社)」。思春期に入る前の小学生向け、心とからだの実用書。
友達のママが貸してくれました。
赤ちゃんはコウノトリが運んでくるとか、そんなおとぎ話はもう通じません。ではどうやって伝えるか?
性教育に関する本やマンガを、それとなく目に見えるところに置いておくことにしました。
姉に続いて妹も読み、「なんかおもしろいこれ」。
恥ずかしいことではないし、知るに早すぎることもないしね。自分の身体を大事にね!
効果あってか、最近のお手伝いでは、洗濯物干しのときに自分の下着を内側に干すようになりました。
「ママのおっぱいのやつと、わたしのパンツは内側ねー。かえ(妹)のは外側でいーや」。
私も関連本を読んで勉強し、母として、女性として、何か質問を受ければ正面から答えようと思いますが、
目下のところ、私がハマっているのは
林真理子著「女はいつも四十雀(光文社)」。
第1章 素敵な元カレは、女のご褒美である
第2章 手放すには惜しい妻でいるために
第3章中年女が若い女に勝つ方法
林女史、オモロすぎます…
いわなみ家の話
第78話
「5月のぴーちゃん」
今年も我が家にピーちゃんがやってきました。
かやぶき古民家の屋根には、囲炉裏の煙を出すための、さらに小さな屋根がついています。
そこは、別名・スズメのおうち。
今年も生まれたてのヒナが屋根から落っこちてしまいました。
学級閉鎖で自宅待機の長女が、朝、軒先で見つけました。
「去年はアマゾンさんが届く前にぴーちゃん死んじゃったからね・・」
翌日お急ぎ便で注文した「小鳥のエサ」を待たずに死んでしまった先代(去年)のぴーちゃんを思い出します。
親鳥から離れてしまった今年のぴーちゃんも長くは生きられないと、彼女は知っています。
それでも、あの手この手でぴーちゃんのお世話です。
お向かいのおじちゃんが持ってきてくれた稲わらを敷いて、ぴーちゃんを温め、去年使わなかった小鳥のエサを与え、スポイトで水を飲ませ…。
「おかあさーん、ぴーちゃんはここですよー」
と電線に止まったスズメに声をかけてもみました(あれきっとお母さんスズメだよ、とのこと)。
けれど、お別れのときは予想より早く、昼過ぎにはやってきました。
最期の1時間は、身悶えするように身体をよじらせたり、羽をばたつかせたり。かと思えば、目を閉じ、微かに肩で息をして。
それを間近に見ていた長女が、
「苦しませずに死なせてあげたい」
とつぶやきました。
さらに見守ること数10分後、柔らかな羽毛の動きがついに止んだときには、
「よかったー、これでいい夢がみられるねー」と。
愛おしいものの命が目の前で終わろうとするときの、心からの言葉が聞けた気がしました。
開かなくなったクチバシに何も言わずに水を含ませてやる姿も、覚えておきたい子育ての1ページになりました
いわなみ家の話
第77話
「週末コンプレックス」
ゴールデンウィークの昼下がり、買い物の帰りに車で通りががった阿賀川を見下ろしてびっくり。
河川敷を埋めつくす色とりどりのテント、ゴツい車。
信号で止まっていたら、焼き肉のタレのあの香りも車内に入ってきて、「THE 家族!THE キャンプ、バーベキュー!」と1人で叫んでしまいました。
姉妹がまだまだ幼かったころ、わたしは極度の「週末コンプレックス」でした。
週末どころか、花見シーズンもゴールデンウィークもお盆も消えて無くなれ~と思っていました。
「ナイスボール!」「ナイッシュー!」
当時住んでいた借家の窓からは、毎週末、隣の家のパパと少年がキャッチボールやサッカーをしている姿が見えました。
「この子が男の子じゃなくてよかった。キャッチボールはとても無理や…」
まだ歩きもしない次女を胸に抱えながら、本気で思ったものでした。
のぞき見して腐ってる場合じゃないぞ!と、弁当をもって公園に行っても、「THE週末家族」がウヨウヨ。
サイクリングコースでレンタルした「ファミリー向け」自転車に乗り込み、ペダルにほとんど足が届かない2人を乗せて…、大汗かいて坂を昇りきったあとは、心身ともに打ちのめされた気持ちでした。
ならば週末に仕事をしようと、土曜日にも自宅パン教室を開催。
上の子は、平日幼稚園、土曜日は一時保育が可能な保育園へ。下の子はパン教室中、おんぶ紐で背中に固定。
ほどなく、母子ともに疲弊していきました。
ここらで、勘のいい読者さんは、「パパどこいった?」と思うでしょう。
ほんとに~(笑)どこいった?こっちが聞きたい!
当時、夫は「震災後の福島を撮る」という十字架を背負って、前だけを向いていたので、女子たちの「おーい!バブー!」の声は届かず…。
週末の日曜にパン屋を設定して開業したのは、週末コンプレックスのたまもの。
子供たちを巻き込んで楽しめるイベントを家でしちゃえばいい。
TKしない。TK。何の略か分かりますか?
小室哲哉さん(笑)?惜しい!あなた同世代。
答えは、頼らない、期待しない。
TK(頼って期待する)から、ダンナが不在でアタシはワンオペだとか愚痴るハメになる。
TKしないでいた結果、写真家の夫は大工として縁側をDIYし、庭師として庭木を整備してくれるまでに(バブーの声やっと届く?)。
縁側パン屋でたくさんのお客さんと過ごせて、週末コンプレックスがなくなったのは言うまでもありません。
いわなみ家の話
第76話
「鼻の穴にズームイン」
世の中がコロナ禍となって、はや幾年…
遅ればせながら、この度zoomミーティングなるものに招待され、参加しました。
愛用のAQUOSケータイにアプリをインストールして、ホストから招待されたアドレスをクリック。
ほかの参加者さん4名の顔は見えていますが、あたしの顔は真っ暗。
そんなの簡単。イージー、イージー。
ビデオカメラマークを押すと自分の顔が画面に出ました。
お次は音声が聞こえません。
立ちはだかるオンラインの壁。
イージー、イージー?
音量ボタンを最大にしても、あれ?マイクのボタンを押してみても、あれ?
参加者のみなさんが口をパクパクしているだけ。何も聞こえません。
「音が聞こえません」と紙に書いて内臓カメラに掲げようかと思いましたが、さすがにそれはアナログの極みなので、いったん「退出」ボタンを押して、ドロン。
すぐさま友人に救助要請の電話をすると「もしかしてスマホでやってる?」
え、そーだけど、何か?
レスキュー隊員のおかげで音声も出るようになり、約10分遅れてめでたく参加。
しかし、会議中、どれだけスマホがzoomに向いていないかを思い知りました。
司会役の青年会議所の方が「では資料をご覧ください」と言っても、5人目の人がしゃべっていても、私はスマホ画面を触れない事情があるのです。
いちいち巨大な人差し指が画面に映るし、触ればまたスマホがズルッと倒れるかもしれない。
背景に映り込むからって、部屋の掃除してる場合じゃなかった。鼻の穴が大きく映らないようにテストしておくんだった。
会議の30分間、終始、自分の鼻の穴が気になって気になって…会議は突然終了しました。
また訳わからんこと起きた。終わり?
次の電話の相手は実家の母。「もー、お母さん聞いてよー。zoom初めてやったらさ、鼻の穴が、もう、大きくてやだー!」
zoomについては母が先輩。九州大学のボランティアスタッフとして働いていましたが、近年はzoom会議ばかりだそう。
「あんたそれ、ミュートになってたんじゃないの?それから、無料のミーティング時間は40分でしょ?休憩はさんで再開する人もいるよね」
へーそうなんだ、どゆこと?
母との長電話を終えてメールの受信ボックスを開くと、「ホストがあなたを予約されたミーティングに招待しています」のメールが。
やばー。2回目のミーティングすでに終わってた…。
来月、会津青年会議所主催の「會津で夢を見よう~会津の魅力発見」にて、移住者として、また、起業者として、トークセッションしてきます。
zoomは苦手だけど、talkは得意よ~!