いわなみ家の話
第66話
「ブレイブ・ウーマン」
今月初旬、友人一家がコロナに感染しました。ただ1人、旦那さんを除いて。
友人の彼女は、関西地方の自宅でお菓子教室を主宰していて、最近では週1回のインスタライブでお菓子作りを披露するなど、バイタリティの塊。
そのインスタライブが数週間途切れました。
ある日、家族全員が「喉が痛いな、熱っぽいな…」という感じだったため、「運命共同体」を覚悟したそう。
けれど、検査してみたら旦那さんだけが陰性。直後から、旦那さんの「逆隔離」を開始。子供2人と彼女はリビングを陣取って過ごしたそうです。
高熱の家族への看病、食事の支度、買い物、ゴミ出し。スーパー主夫のおかげで「ごみ屋敷にならずにすんだよ~」と彼女は明るく振り返っていました。
多数の生徒さんを抱え、2月の予約も満員だった彼女は、インスタグラムや自身のブログでコロナ感染を公表しました。
「コロナにかかって公にできないでいる人に安心感をもってもらいたかった。感染対策を怠ったわけでもなく罹患して、高熱に苦しんで、後遺症のことも心配で、しんどい思いしたのに、治ってからも隠し事するようなのっておかしい」
強くて優しい女性です。
彼女のもとには、「実はわたしも…」「家族が感染しました…」という報告が生徒さんから届いたそうです。打ち明けることができて、ほっとしたことでしょう。
ここ、会津美里町も都会から遅れること半月、今週は感染の勢いが止まりません。娘たちが通う小学校でも多数の感染者が出ていると聞きました。
もし、いわなみ家がコロナの波に飲まれたら、彼女の行動を見習って、私も公表するつもりでいます。この町で営むパン屋として少なからず影響があると思いますので。
3月4月いつでもいいよ便でお申し込みで、コロナに感染し外出できない方がいらっしゃいましたら、メールでお申し出ください。なるべく早くパン送ります。