「マットレスとマットレスの溝で自立を考えた」

いわなみ家の話

第136話

「マットレスとマットレスの溝で自立を考えた」

ここ1年ほど、マットレスとマットレスの溝で目覚めてきました。溝の下には、冷たい畳が待つのみ。

右の人(小6)と左の人(小4)から羽毛布団を巻き取られ、腹の上には布団一枚どころか、左右から伸びた立派な脚がのっかっている状態。

8時間寝ても9時間寝ても、寝足りない理由は明らか。

2組の布団で女子3人、川の字で寝始めたのは、左右の人たちがオッパイ星人だったころからだから、かれこれ10年。3時間おきにドリンク補給が必要な時期もあったっけ。

でも、もうオッパイ出ませんて!

川の字を10年継続してもなお、「今日は私の布団に来て!」と、ママの取り合いをしてくれる姉妹たちですが、もうええやろ。

「溝だよ?畳だよ?ママ、かわいそうすぎない?」とママ本人、夕飯時に訴えたところ、あっさり訴状は認められ、もう一組布団を購入することに。いえぃ。

深夜ラジオを聞いてパンを焼くのがこの上ない愉しみのパン屋店主ですが、なかでもオードリーのオールナイトニッポンは欠かせない番組。言わずと知れたオードリーは若ちゃんとカスちゃんの漫才コンビです。

その番組中で、ちょうど年末に若ちゃんが「羽毛布団に続き、マットレスも新調した」話をしていました。これだけ売れて稼いでも、お金の使い道がわからない若ちゃんは「睡眠大事。寝具にはバンバン使っていく」と宣言していました。

若ちゃんに続けとばかりに、早速、お値段以上ニトリで最高ランク…から2個下の寝具を購入。その日の夜が母子自立の時と定まりました。

場所も別々に。姉妹は子供部屋で、私はリビングの一角で、それぞれ眠ることにしました。

妹のほうは、ちょっとセンチメンタルにしていたのがキュンとしました。ベストメンバーのぬいぐるみを従えて。

今日から別々かぁ…嬉しさ半分、さみしさ半分。「寝るときに、絵本の読み聞かせしてあげよっか!」と提案したのは、寂しいママ本人です。

オッパイ星人時代に何度も読んだお気に入りをそれぞれ1冊選ぶ姉妹たち。オヤスミ。

…翌朝

「なんかめっちゃ寝起きスッキリなんだけど!」

3人とも同じ感想とはね〜

質の良い眠りでいいパン焼けそう。

いわなみ家5年目の2025年も、ひとつよしなに。