「失敗から学ぶパン作り①ベーグル」

いわなみ家の話

第101話

「失敗から学ぶパン作り①ベーグル」

ブログは100話に達しましたので、101話からは仕切り直して、本気のパン作り【失敗編】について綴ります。

年季のはいった失敗談が満載です。

スランプ中の人、どうも焼き上がりに納得いかない人、いわなみ家のベーグルみたいに焼きたい人、えーもうパン教室やらないのー?とボヤきたい人、そんな方々のために。

1. 焼き上がった生地が詰まりすぎている。食べると喉がかわく(笑)。苦行のように食べている。ボソボソする。

【答え】二次発酵不足。インスタントドライイーストを使用したベーグルの本には、「二次発酵不要」と記載されているものもありますが、自家製天然酵母では、成形したあとの二次発酵は十分に取る必要があります。

また、お湯で軽くゆでるときに、ベーグルが沈んだ場合も二次発酵不足です。1度茹でてしまった場合でも、緊急措置としてもう一度発酵器に戻すのもアリです。

 

2. 焼き上がりのベーグルに厚みがなく、平たい感じ。

【答え】あるよねー、わかる!塩入れ忘れてますね、それ。塩は生地を引き締める効果があるので、入れ忘れるとダレたパンが焼き上がります。

塩の入れ忘れ生地は焼き色もつきにくいので「あれ?オーブン追加しても追加しても焼き色つかないな…」って場合は疑ってみましょう。塩なしパンは悲惨です(経験者談)

 

3. 茹でるとベーグルのリングが外れる。水中分解。とじ目が開いてしまう。

【答え】成形中の休憩不足。ベーグルは分割して丸めて(休憩)、棒状にして(休憩)、リングにして(休憩)、と、大の休憩好きです。

ベーグル生地は他のパンに比べてとても水分が少ないので、簡単には緩んでくれません。無理して次の工程に進むと、緩んでいない生地が反発して(とじめが開いてくる、など)美しい形に仕上がりません。

生地にシナモン、ココア、抹茶パウダーなどをいれた場合は特に頻繁に休憩させてください。シナモンは手強いぞー。

水中分解したとじ目をいくら念じてくっつけ直してもダメなんですよね~

 

4. 茹でるときに生地がオーブンシートから離れない。引っ張ったら手についてしまって、も~ヤダ!

【答え】まず基本の基として、仕込みの水分はギリギリで!ベーグル生地は固くてOKです。

次に、オーブンシートが湿っていたり、汚れていたりすると、シートの上に乗せた生地がくっついてしまいます。

オーブンシートではなく、キャンパス布の上で発酵を取るのもオススメです。この場合は、茹でるときに打ち粉を指先に付けてササッと生地を持ち上げて移動させます。打ち粉を付けたスケッパーを生地の下に差し込んでも良いですね。

 

5. 焼き色がつきにくい

【答え】欲張って一度にたくさん焼いていませんか?ベーグルとベーグルの間に熱風の通り道を十分に確保しましょう。

焼き色をちゃんとつけるには「いつもよりマイナス2個」の個数のベーグルを1回で焼いてみましょう。

焼き時間を伸ばすわけではありません。時間を延ばせば延ばすほど、皮が厚く焼き上がってしまいます。

 

6. ベーグルの裏が香ばしく焼けない。焼き色がつかず生っぽい

【答え】これも経験あるぜぇ。対処法はふたつ。

1つ目は、茹でるとき。裏面はほんとにサッと、5秒くらいでOK。そのあと、オーブンシートに乗せるときもしっかり湯切りしてください(ラーメン屋ほどじゃなくていいよ)。ベーグルの穴のところに湯がたまってる場合もあるので穴もチェック。

2つ目は、これまた1度に焼く個数。たくさん焼くと、それだけ熱が伝わりにくくなります。いつもより1、2個減らして焼いてみてください。

 

7. 周りの人がベーグルの美味しさを分かってくれない

【答え】ゆゆしき事態です。すぐさまその人に100均のスプレーをプレゼントして、「オーブントースターで焼き直す前に、ベーグルを霧吹きでベショベショにしてくれ」と頼んでください。