「三寒四温もトレーニング」

いわなみ家の話

第71話

「三寒四温もトレーニング」

しぶとく残っていた雪がやっと溶けたので店頭販売を再開したら、今日は最高気温が25度!パン陳列カゴの下に保冷剤をしのばせました。

かと思えば、今週末の予報は日中10度までしか上がらないそうで…。

先日、ある取材で質問を受けました。

「いわなみさんは、パン作りで失敗することはないんですか?」

「わたし、失敗しない、んでth…」

と、外科医大門未知子バリの返答をしてしまい、あわてて訂正しました。

でも、開業3年目、今が一番失敗しないのは本当のところです。

住宅メーカーの売り文句は「夏涼しく、冬暖かい家」ですが、我が家は真逆で、外気温=室温のほぼアウトドア生活。

三寒四温の春・高温多湿の夏・乾燥小ジワの秋、部屋中冷蔵庫の冬。

「どうして会津を移住の地に選んだのですか?」の質問には

「四季がはっきりしているこの地を、子供たちのふるさとにしたかったからです」

と答えたものの、会津の四季がこれほどパン作りトレーニングにシビアだとは思いませんでした。

難易度★★★★☆くらいじゃね?

先週まで発酵器に熱湯を張って庫内をあたためていたのに、今週は室温放置で生地が発酵します。

『レシピに頼りすぎない』とは、考える力を生むということ。考える力がつけば、自分で判断できるようになります。タサン志麻著「志麻さんの台所ルール」より

レシピは道案内のナビゲーションと似ています。(中略)ナビに頼っていると、画面や音声ばかりに気を取られるから、状況を見なくなる。料理もまったく同じです。レシピに頼っていると、鍋の中を見ることをせず、グラムとか何分とか、書かれている数字の通りに作ることになり、自分の感覚で作ることをしなくなってしまう。有元葉子著「レシピを見ないで作れるようになりましょう」より

今日はヒートテックも暑いと感じるうえに、昨日から雨が1滴も降っていないせいか肌がいつも以上に乾燥する。仕込みの水は多めにして、発酵器に入れるのは小一時間にしよう。そのあとは生地が暴走(発酵しすぎない)ように、室温放置がいいかな。パン作りは気温と湿度をカラダで感じることができるようになると、うまく行きます。岩波聡子著「いわなみ家のコツ」より

いつの日か

出せたらいいな

コツの本