「小娘による辛口コメント」

いわなみ家の話

第36話

「小娘による辛口コメント」

 

先日、出先で夫が買ってきてくれたらしく、ダイニングテーブルにパンが転がっていました。

山食やカンパーニュなど、いわなみ家にもあるパンが数種類。

たまには他の店のも食べて研究してみたら?ってことだと察して翌朝いただくことにしました。

 

カンパーニュをつついてみた次女(小1)、

「なんっ、これ?やっわらか!」

軽くトーストした山食をかじった長女(小3)、

「ママ、口の中が乾く~。砂漠?砂鉄?の味する」

砂漠も砂鉄も食べさせたことはないですが・・・、言いたいことはわかりました。

パン屋の娘は、コメントがいちいち辛口かつ生意気でスンマセン(笑)親の顔が見てみたい。

 

私が焼き上げてあら熱をとっているパンにも、毎日厳しい視線が送られます。

山食を見ては、

「今日は高さが出てないねぇー」

(それ一番気にしてること!)

ちょっと早めにオーブンから出してしまったノアレザンを見ては、

「もうちょい焼き色つけたほうがよくない?」

(それも!)

んもー、的を射てるから余計にカチンときます。

生まれ育った環境の食べ物で舌や目が育つのはいいことだけど、コメントが的確すぎて時に凹みます。

お客さまの手に渡る前に、手厳しいチェックを受けておりますので、安心してお買い求めください。

 

件のパンを買ってきた夫もどうやら試食したようで、家庭内LINEが届いていました。

「いわなみ家のパンって美味しかったんだね(笑)」

 

今月で結婚14年目。

気付くの遅すぎない?