「あなたなーら、どうするー?」

いわなみ家の話

第54話

「あなたなーら、どうするー?」

あれは去年の大晦日(つい数日前)。

ホワイトアウトの雪道に2度ほど死ぬ思いをして、会津の自宅~新潟までクルマで到着。

幼児2人を連れて、無事故で中継地点の新潟までたどり着けただけでも自分を褒めてあげたい!

「数年に1度の寒波…不要不急の外出は控えて…大晦日から元旦の朝にかけて…帰省は余裕をもって…」

気象情報がしきりに繰り返していました。

けど、こちとら、元旦の昼過ぎに福岡に飛ぶ直行便を1ヶ月も前から予約してんのよ。4年ぶりの帰省なのよ~!

万全を期して大晦日に新潟のホテルに泊まり、いざ新年!朝から猛吹雪…。

新潟空港ホームページの「本日のフライト状況」には、「天候調査中」。

フムフム、昼から晴れるって予報だしね。ツイてる~!

いい予想しかしない性格の母ちゃんは、新潟空港のJALカウンターで予想もしないメールを受け取りました。

【欠航のお知らせ】

  • 払い戻し(58000円)OK
  • 明日以降の便に変更が可能
  • 羽田-福岡のフライトに変更も可能

という訳で、元旦早々途方にくれる母子に与えられた選択肢は4つ

  1. 新潟~東京~博多(すべて新幹線、自費)。移動時間約8時間。母子プライス59000円
  2. 一晩ホテルに泊まって(自費)、翌日のフライトに変更。大雪は明日も続く予報。また欠航かも
  3. 新潟~東京(新幹線、自費)、東京~羽田(モノレール、自費)、羽田~福岡(飛行機。羽田はいい天気)
  4. JAL払い戻し(58000円)のあと、当日19時発のANA便(98000円!)に変更。悪天候続く予報

あなたなーら、どうするー?

幸い母子は無事に福岡でお正月を迎えております。今年もよろしくお願いします!

 

 

「続・マスクを外して」

いわなみ家の話

番外編

「続・マスクを外して」

 

夕飯時、窓の外を見ていた娘が

「誰か来たみたい」。

ほどなくチャイムが鳴り、玄関を開けると、暗がりに見知らぬ男性。

「あのー、わたくし、20日のブログの息子夫婦の親でして。夜分に失礼かと思ったんですが…」

20日のブログ?

あ、U子さんの?!

「私たち、いわなみさんがマスクを外して会計してくれたこと、ほんっとーに感激しまして。ありがとうございました」

20日のブログ(第53話「マスクを外して」)を公開したあと、U子さんという女性からメールが届きました。

「ブログ読みました!補聴器のU子です。もしかして、わたしの事かなと思って」

ご来店の日は、U子さんに続いて、彼女の義父母もパンを選んでいたそうです。

それで、「マスクを外すのは今だ!」と力んだ私の接客を、お義父さんたちも見ていたんですね。オハズカシイ(笑)

律儀にお土産までいただきまして、夕飯においしくいただきました。

愛されてるお嫁さん。

お嫁さんの夢を応援する一族!

ブログの閲覧数(ページビュー)が、あの日はものすごい数になっていたんですが、合点がいきました。

一族郎党のクリック、だね?

 

 

 

 

 

【冬季休業と臨時お届けパンのご案内】

【冬季休業と臨時お届けパンのご案内

いわなみ家は12月21日(火)より冬季休業となります。積雪のため駐車場が確保できません。

(12/21, 12/26, 12/28発送)の臨時お届けパンの募集は終りました。また来年募集しますよっ!

 

 

以下そのまま記載

内容は店主おまかせとさせていただきます。

山食またはカンパーニュ
ノアレザンやナッツチーズ
ベーグル数種類
バトンやショコラオランジュなど
種類豊富なパンを箱詰めします。

パン代は3000円前後です。
送料着払いです。

ご希望のかたは、ホームページのお問い合わせメールフォームからお願いします。

12/21, 12/26, 12/28の3日間が発送日です。

お名前、郵便番号、住所、電話番号、希望の発送日(どれでもOK助かります)を書いてメール送信してください。

3日間の発送日に入りきれなかった希望者は、申し訳ありませんが、また来年仕切り直し!とさせていただきます

「マスクを外して」

いわなみ家の話

第53話

「マスクを外して」

 

あれは10月の終わりの営業日。

お客様駐車場に停まった車から降りてくるご家族3人。ママと小学生の男の子、遅れて運転席からパパ。

「すみませーん!今日は売り切れてしまいましてー!」

ママに向かって縁側から何回か叫んでも聞こえていない様子。

「終わっちゃったって」

妻の耳元で優しく伝える旦那さん。

せっかくだからとご家族と話をしました。車で2時間の須賀川市から来ていただいたのにね。

「インスタグラムみています!わたし、パン教室したいんです」

話は盛り上がって、工房案内していたとき

「ココ、補聴器つけてるんですけど、こっちの耳いつ聞こえなくなるかわからないから、パン教室、今やろうと思って!」

ニコニコして、明るくて、ハキハキ自分のことを話す彼女は、初対面でも接しやすかったです。

「うん、今がいいですね!なんでも聞いてください」。嬉しくてつい私もしゃべりすぎるくらい。

でも、ちょっと聞き取りにくいのか、タイミングよく会話が進んだわけではありませんでした。

ご家族が帰ってから、友人のけいこちゃんに一部始終を話すと

「コロナでマスクしてると厳しいよね、口元見えないから」。

そうだった…。なんで機転が利かんのや、店主は!

 

閉店後、何気なく見ていたYouTubeに「デフサポちゃんねる」という、耳の不自由なユカコさんが作る動画サイトがありました。

ユカコさんの場合、

  • カフェで飲み物を注文するときは、店員が「サイズは?お持ち帰りですか?」と言うのが聞こえない(マスクで口が見えない)ので、自分が一方的にしゃべり倒す。
  • インターフォンも同じ。見えないので、一方的に要件を話す。
  • では、聞こえないのになぜ補聴器をつけるのか?サイレンなどの大きな音は漠然と耳に入ってくるので危険回避として補聴器をつけている。

大きな声出してマスク越しでしゃべるより、マスクをちょっと下げて、小声で口が見えるように話すのが、あのお客さんには快適だったんじゃないかな。

昨日、そのお客さんが再訪してくれました。もちろん、用意はできてました。

彼女に接客するときだけ、マスクを外してお会計。今度はパンを買ってもらえました。

春が来て雪がとけたらまた来てくださいね。夢を叶える手伝いします。