【6月26日㈰完売ありがとう】
おはようございます
オープンと同時にゲリラ豪雨!お客様の辛抱強さに感謝します。
- パンドカンパーニュ
- アーモンドトースト
- ノアレザン
- ナッツとチーズのハードパン
- 塩あんこベーグル
- 黒ごまチーズベーグル
- ブルーベリーベーグル
- ブルーベリーベーグルクリームチーズサンド
- チョコクランベリーベーグル
- マロングラッセのバトン
- ナッツとチーズのハードパン
- クリームチーズとあまなっとうのバトン
- シリアルフルーツバー
- いわなみ家のグラノーラ
【6月26日㈰完売ありがとう】
おはようございます
オープンと同時にゲリラ豪雨!お客様の辛抱強さに感謝します。
【6月21日㈫臨時休業】
お客様各位
勝手ながら本日6月21日㈫
臨時休業とさせていただきます
酵母の調子が悪く、ほとんどすべてのパンの焼きあがりに納得できないためです。
私の判断ミスと未熟さゆえ、楽しみにしてくださったお客様にはご迷惑をおかけします。
もし今日のパンに値段をつけてお客様に買ってもらったら、ずっと後悔すると思うのです。
売り上げとパンのロスは痛い!ですが、原因が見えてきたので、次をご期待ください。
なお、酵母の影響を受けていないパン
少量あります。以上のパンは10時30分よりいつもの縁側にて販売します。
いつも見ていてくださって本当にありがとうございます。
いわなみ家
店主 岩波聡子
いわなみ家の話
第84話
「背中をどこまで見せるか問題」
田舎に移住し、自営業者となってパン屋を開業する、
アタシの背中を子供たちに見せていけたら…の思いで暮らしてきました。
時間をかけて1個のベーグルを作る代わりに、300円のお金をいただくのも、見て感じてほしい。
そんな気持ちで、レジで接客するのを長女(小4)に任せていたところ、
なんだか最近、ナ・マ・イ・キ。
「このごろ山食失敗してるんですよー、アハハ」
「(完売後に来店し残念がっているお客さんに)10時半オープンなんでぇ、この時間に来てもパンないですよ、アハハ」
「子供たちにふるさとを作ってあげたくて移住してきました(それ、子供が言うな!)」
お客さんとの会話をさえぎって、生意気娘がコピーフレーズを連発。
引きつった笑顔でその場をしのいでいたものの、完売閉店後、カミナリ落としました。
「お母さんさ、遊びでパン屋やってるんじゃないんだけど。真剣なのわからない?あなたがパン焼いてるわけ?あなたが寝てるときに焼いてるんだけど!悲しいんですけど!!これ以上調子に乗るなら手伝ってもらわなくて結構!」
「ごめんなさぁい」
まくし立てて、結果が良かったことはありません。理解してるんだか…。
睡眠不足でイラついてしまった感も否めないので、昼食後、仮眠をとって午後の予定に備えました。
午後は会津青年会議所主催「会津で夢を見よう 会津の魅力再発見」と題したトークセッション。せんえつながら移住者としてパネラーになりました。
その日の夜書いた、次女(小2)の作文より
きょうわたしは、お母さんの会ぎについて行きました。会づわかまつの 会づけいこ堂(会津稽古堂)の3かいでやりました。50人くらいの大人の人に、お母さんはいじゅうの話をしました。もちろんパン屋の話もしました。そのあいだわたしはお姉ちゃんとうしろの方で本を読んだり3かいのたんけんをしたりしました。
ほほう、妹が退屈しないように館内の探検に連れ出してくれたのね。トイレにも付いていってあげてたね。やるじゃん。
帰るときに、会づの牛にゅうとヨーグルトとはちみつをもらいました。うれしかったです。
姉「かえちゃん、作文おわったー?早く食べようよー。紅しょうがいるー?七味はいらんやろ?」
妹「待ってよー、あと1行書かなきゃ。何書こう?」
つかれたので、よるごはんはよしぎゅうにしました。
吉牛。最後の1行に、働く母の背中が最も表現されておりました(笑)
【6月19日㈰完売しました】
今日は完売しました!
このあと15時から会津稽古堂にてトークセッションしてきます。その前に爆睡っ!
いわなみ家の話
第83話
ファイトソングを聴いて不意に涙が出た。
こんなにまじめにやっているのになぜ結果が出ない?
あまねく挫折に光あれ。願わなきゃ傷つかなかった。望まなきゃ失望もしなかった(菅田将暉「ロングホープ・フィリア」)
菅田さん、いつ光が見えるんでしょうか。
何をやっていても胸がつかえて苦しい。
歌や文章に涙もろくなる。
これは…
なかなか結実しない恋をしているときに、世の中にあふれる恋だの愛だのを語る歌に共感し涙する感覚と一緒。
山食失敗談にここまでお付き合いしていただく予定ではなかったのですが…。
ああトンネルが長い。光が見えない。
もう何が原因か見当もつかず、悔しさやなぜ?を通り越して「念」や「意地」でパン生地を膨らまそうとしている自分。
昨日なんて午後5時に二次発酵を始めた生地が膨らまず、意地になって発酵機の前に張りついていたら午前2時。二次発酵に9時間なんてアリエナイ。案の定、オーブンの中で生地は萎んでいきました。
「一番の夢は現状維持。現状維持ってすごく難しいんですよ。夢を追いかけるのは簡単なんやけどもね」(明石家さんまさんインタビュー記事。5月21日付け読売新聞)
「ベストスコアを維持するっていうのも難しくておもしろいんだよ」と先輩が言っていた(若林正恭著「ナナメの夕暮れ」より)
いつもの元種で、いつもの粉で、いつものこね方で、いつも通りに焼いて満足のいく山食ができていた、あの頃に戻れたら。
もちろん念や意地ではパンは膨らまない。ググって原因が見つかればこんなに苦しまない。SNSにはカッコイイパンしか載ってない。読み漁った専門書をもういちど開く気力もない。
ならば。最後の手段。
「Eシェフ、お久しぶりです。ここ1ヶ月、山食だけが膨らみません。シェフは私にとって雲の上の存在だし、シェフにはたくさんの弟子のパン職人がいらっしゃるので、このような相談はご迷惑かと思ったのですが、苦しすぎて…メッセージ送ります」
メッセージの送信先は、わたしが尊敬するEシェフ。10年前、東京駅地下のパン屋で働いていたときの、統括シェフ。
シェフがパン生地を成型する姿を見れた日はラッキーで、直接指導を受けた数十分のことなど、いまだに覚えているくらい。
メッセージに「既読」になってすぐ返事がきました。キターーー。
「ルセット(レシピ)送ってください」
「工程と工房環境も」
挨拶もすっ飛ばした、短く簡潔な文章にただただ感激。
「スキムミルクは最近変えましたか」
「材料で原因になるのはスキムミルクと小麦粉だけど、変更してないなら乳タンパクは問題なさそう。ルヴァンはどうですか」
夢のような事情聴取は続きます。
「ルヴァン(元種)のpHは重要です。舌で舐めて味に慣れておくといいですよ。液種(レーズンエキス)もすべて、うちは舌で確認します」
「舐めて梅干しくらい酸っぱいと厳しいですね。pH4以下は避けた方がいい」
メッセージのやりとりに、ほとんど山食スランプを忘れそうな高揚感に包まれました。
また明日もやってみよう。
「今、自分のルヴァンなめてみました。薄い酢水のような、舌先が軽くぴりぴりするような感じです。でもどうして、ノアレザンやベーグルは調子よく膨らむのに、山食だけ膨らまないんでしょう?」
「?」
「ルヴァンは同じ?」
「うーん。ちょっと仕事戻ります。またあとで」
仕事に戻りますだって、カッコよ…。
その背中を想像して目をハートにしてる場合じゃないぞ自分。
あの山食とヨリを戻す日まで、両想いになる日まで、腐るわけにはいかない。
(シェフはお仕事にいったきりです。また後日、続編としてお知らせできるかもしれません。それにしても、シェフのルヴァンを舐めてみたい!)